【顔の見える競争 face-to-face competition】
買い手企業との継続的な取引を前提に、少数の売り手企業が激しい競争を実施している状態のこと。日本の自動車メーカーとサプラヤーの関係で発生する。日本の自動車メーカーの場合、承認図、委託図、貸与図に分類して部品単位で管理を実施するという特徴がある。ひとつのサプライヤーにまとめて任せることでサプライヤー側の能力蓄積とコストダウンを実現している。しかしながら、1社では改善が滞る可能性があることから、モデルチェンジサイクルに合わせて開発コンペという形態をとり、少数のサプライヤーに競争させることでコストダウンを図っている。この少数のサプライヤーはすでにどのサプライヤーがどのコンペに参加するかについての情報を明示的・暗黙的に持っているため、顔の見える競争と呼ばれている。